MENU

DIPROニュース

2021

1月号

2021.01.12

NX1926最新機能のご紹介

NXは製品開発のあらゆる分野において、開発設計業務を支援し3Dデジタル化を推進する、業界で最も革新的な統合開発ソリューションです。最新のバージョンNX1926でもお客様の生産性を向上させるモデリング環境を実現するために、コアとなるモデリング部分を含めて多くの機能が追加・改善されています。今回は新機能の中から「新しいスケッチ」、「コンバージェントモデリング」、「技術データパッケージの発行」についてご紹介いたします。

新しいスケッチ

新しいスケッチのコンセプト

スケッチは設計者の意図を表現するための重要な機能です。NXのスケッチで設計者の意図を表現するためには、スケッチの線分に寸法や拘束を付加していく必要がありました。この制約は、コンセプト検討段階などのように、すべての意図が固まっていない段階から使うには使い勝手が悪いという課題がありました。

今回リリースした新しいスケッチは、事前に意図を表現するための拘束を定義することなく、スケッチの作成条件に応じて拘束関係が自動的に予測される仕組みを導入しています。これにより、コンセプト検討段階から、寸法拘束や幾何拘束を意識せずに自由にスケッチを使えるようになりました。また、作成時だけでなく編集時にも定義関係は自動で処理されるので、設計変更を行った場合においても意図が自動的に保持されます。

スケッチの要素間の関係をリレーションと呼びます。リレーションには、新しい機能である自動的に検出される「検出されたリレーション」と、従来のスケッチと同様に常に条件として保持される「永続リレーション」との2種類あります。この2種類のリレーションがうまく組み合わされて、操作意図を効率的に把握したスケッチの作成・変更作業が行えるように改善されています。

スケッチの活用シーン

従来のスケッチでは、下図の例のように対称な形状を設定するためには過不足なく寸法や拘束を事前に付与する必要がありました。新しいスケッチでは対称性や同一直線状のリレーションを検索するため条件を事前につけることなく、対象形状のスケッチの変更操作が行えます。

従来のスケッチ
従来のスケッチ

新しいスケッチ
新しいスケッチ

例えば、長方形のスケッチを台形に変える場合、従来は複数の修正ステップが必要でした。新しいスケッチでは上方に寸法を与えるとスケッチは対称のまま保持されるため、寸法を変更するだけで形状変更も簡単に行うことができます。

従来のスケッチ
従来のスケッチ

新しいスケッチ
新しいスケッチ

他のシステムで作成されたスケッチをNXにインポートすると形状のみが取り込まれます。そのためNXでスケッチを修正する際、数多くの拘束を追加定義する必要があり作業が大変でした。

新しいスケッチでは、インポートしたスケッチの形状間の関係性を適切に認識するため、NXでの編集作業を効率的に行うことができます。例えば同一の直径の円がある場合、これらを同一数値であると認識することができ、1つの円に寸法を与えて変更するだけで他の穴も自動ですべて同じサイズに変更されます。直径や半径、対称性、オフセットなど多くのリレーションに関してこの処理が行われるので、スケッチの編集作業が非常に効率化されます。

なお、導入された新しいスケッチ機能と共存して従来のスケッチ機能も使用できます。従来のスケッチと新しいスケッチはデフォルトで設定し、切り替えてご利用いただけます。従来のスケッチで作成されたモデルは、そのまま従来のスケッチの状態で活用いただけますし、新しい形式に変換して作業することも可能です。新しい形式のスケッチは多くのメリットはありますが、従来のスケッチ形式を完全に置き換えるものではありませんので、ご安心ください。

コンバージェントモデリング

コンバージェントの活用でモデリングプロセスを加速

3次元測定結果のSTLデータからCADデータを作成する処理に困っているという声をお聞きすることがありました。コンバージェントモデリングはCADデータと3Dスキャナで取り込んだメッシュデータを混合して取り扱うことができるシーメンスの独自システムです。従来メッシュデータを操作するためにはリバースエンジニアリングによりCADの面に変換する複雑な操作が必要でした。コンバージェントモデリングはこの操作をすることなくメッシュデータとCADデータの処理ができる仕組みです。

3Dスキャナの活用は年々向上しており、メッシュデータは解析データ、デザインデータなどでも使われています。そこでNXではコンバージェントモデリングにも数多くの改善が行われています。

NX1926では「フェースを削除」コマンドが拡張されメッシュデータの面を削除できるようになりました。従来、CADデータ上でしか面の削除はできませんでしたが、今回の機能強化でメッシュデータの面も削除できるようになりました。

また、NXオプション製品には、デザイン用途に利用する粘土細工のように、自由に曲面を変更できるサブディビジョンモデリングという機能があります。サブディビジョンモデリングはメッシュベースの機能です。NX1926では外部からインポートしたメッシュデータを、サブディビジョンモデリングのデータ形式に変更することができる「ファセットボディからのケージ」コマンドが追加されました。

メッシュデータの面を変更することは非常に困難ですが、メッシュベースで形状を作成変更するサブディビジョンモデリングの形式に変更することにより、解析用のメッシュ形状変更を容易に行うことが可能になります。

技術データパッケージの発行

3D設計情報活用機能の拡張

3D設計情報活用のために、3DCAD上に注記情報(PMI)を定義して活用するMBD(Model Based Definition、モデルベース定義)、3D設計情報を共有し設計だけでなく製造や検査なども含めて活用するMBE(Model Based Enterprise、モデルベースエンタープライズ)という取り組みが進んできています。設計情報を共有するためには、TDP(Technical Data Package、技術データパッケージ)という文書に出力して共有します。

NXではこの技術データパッケージを生成する機能が別オプション「NX Technical Data Package(NX技術データパッケージ)」として提供されています。コンティニュアスリリースでは多くの機能が追加・改善されています。以下でNX1926でのこの機能の改善点を説明します。(本稿では製品オプションをNX技術データパッケージとよびます)

コンティニュアスリリース
コンティニュアスリリース

NX技術データパッケージは、テンプレートを作成してパッケージ作成する機能を持ちます。

図面の部品表欄と同等の情報伝達を行うことができるテーブルを作成して、部品表情報を伝達します。

そのテーブルについては、従来はテーブル全体でしかサイズ調整できませんでしたが、NX1926では、個々の列幅を調整することが可能になり、見やすいテーブルを作成できるようになりました。また、表題欄に表す情報として、従来は固定情報しか設定できませんでしたが、NX1926ではシステム名、ユーザ定義名、または両方で表示することを選択できるようになりました。表示項目を選択するフィルタ機能も追加されましたので、わかりやすいテーブルを作成できます。

自動テーブル

技術データパッケージには3Dモデル情報が含まれるので、どの方向からどのように3D情報を表示させるかということも重要です。この見方をビューと呼びます。従来は、パッケージの画面最下部などにアイコンとしてビューの指示を配置していました。

NX1926では、パッケージの右側などの任意の場所に、ビューの指示をリスト形式で選択できる「ビューリスト」を配置できるように改善されました。ビューの数が多くアイコン選択では切り替えが煩雑だった場合にも、「ビューリスト」を使って一覧から容易に選択できるようになりました。また、このリストでは、名称とキーボードが連動しているので、さらに容易にビューの選択が可能です。

ビューリスト

また、技術データパッケージでは、情報の追加のためにファイルを添付して対応します。NX1926では、複数の添付ファイルを選択して技術データパッケージを作成することが可能になりました。

NX技術データパッケージにおいては、今後も多くの機能拡張が予定されています。

このように常に最先端のソリューションを提供するNXにより設計業務の革新的な生産性向上に貢献できると考えています。今回ご紹介したNX1926は10月より出荷開始しています。詳細な製品の最新情報やよくあるお問い合わせ(FAQ)を弊社サポートWEBページにて随時ご案内していますので、是非ご参照ください。ご不明点などがございましたら、弊社までお問い合わせください。

NX の詳細はこちら

お問い合せ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(第一エンジニアリングソリューション部 中島)

TOP