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DIPROニュース

2021

2月号

2021.02.10

DIPRO MotorBM(PMSM)
~汎用磁場マップ対応モータモデル~

はじめに

現在、自動車分野をはじめとする製造業において、永久磁石同期モータ(以降PMSM)が幅広く使用されています。PMSMを使用するには、制御設計が必要となります。制御設計ではMATLAB® ⁄ Simulink®※1等を用いたシミュレーションにて、有限要素解析結果をベースとした詳細モデルが適用されたモータモデルを使用することが定着しつつあります。詳細モデルでは、より実機に近い動作を実装させることが重要となります。MATLAB® ⁄ Simulink®等を用いたシミュレーションには、MILS※2、HILS※3があります。

この度、弊社ではデンソーテン社のリアルタイムシミュレータ※4CRAMAS-X上で動作するFPGA※5モデルである「DIPRO MotorBM(PMSM)」※6を開発しました。

  1. ※1 MathWorks社の製品。動的な数式モデルを容易に表記(Simulink®はブロックダイアグラムで表記)し、計算できます。
  2. ※2 MILSは「Model in the Loop Simulation」の略で、PC内でのシミュレーションを指します。
  3. ※3 HILSは「Harware in the Loop Simulation」の略で、実際のコントローラとリアルタイムシミュレータを用いたシミュレーションを指します。
  4. ※4 リアルタイムシミュレータは実時間でシミュレーションすることができ、様々な制御装置の開発 / 評価に適応できる機器です。
  5. ※5 FPGAは「Field Programmable Gate Array」の略で、電子制御機能の大部分を変更できる半導体ICです。
  6. ※6 「DIPRO MotorBM(PMSM)」の販売元はデンソーテン社となります。

汎用磁場マップ対応モータモデル

「DIPRO MotorBM(PMSM)」の特徴は任意の磁場解析結果または実験結果をテキストファイルのマップ形式でCRAMAS-Xに取り込ませることです。「DIPRO MotorBM(PMSM)」は、1μsで演算が可能であるため、遅れが少ないモデルとなっています。

従来、FPGAに実装された特定の磁場解析ソフト向けのモータモデルはデンソーテン社を含め、複数のベンダーから販売されていますが、任意の磁場解析結果または実験結果に対応したモータモデルは弊社独自のモデルとなります。

磁場解析結果→テキストファイル→CRAMAS-X

インバータ失陥モデル

「DIPRO MotorBM(PMSM)」にはインバータモデルが組み込まれており、デンソーテン社で販売されている従来の製品と同様にインバータを失陥させることができます。弊社のモデルは、各相、上下段のスイッチング素子およびダイオードすべてでオープンおよびショート故障の組み合わせを実現できることも特徴ですが、ある故障から別の故障へ移行可能なことが特徴的です。これにより、様々なインバータ失陥パターンを再現し、シミュレーションすることができます 。

DC-DCコンバータモデルとの連動

「DIPRO MotorBM(PMSM)」は通常、直流電圧を直接与えて動作させます(低速※7であれば変化させることができます)が、お客様が用意されたFPGAのDC-DCコンバータモデルと連動させ、直流電圧を高速※8に変化させることもできます。高速通信を用いて、DIPRO MotorBM(PMSM)から直流電流を送信し、DC-DCコンバータから直流電圧を受信することにより実現します。

  1. ※7 数十μsを指します。
  2. ※8 1μsを指します。

おわりに

今回の開発により、CRAMAS-X上で動く汎用磁場マップ対応モータモデル(FPGAモデル)をデンソーテン社より購入することができるようになりました。ご要望があればモデルの動作検証およびカスタマイズ等についても受託します。

今後はMILSモデルの提供も予定していますし、永久磁石同期モータ(PMSM)だけでなく、巻線界磁同期モータモデル(EESM)、誘導モータモデル(IM)の開発も予定しています。

DIPROではMBD、1D CAE支援サービスを行っており、上記のような汎用モデルだけでなく、お客様専用のプラントモデル開発も行っています。MILS、HILSに限らず、ご興味がありましたら、是非お声掛けください。

お問い合せ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(エレクトロニクスエンジニアリングサービス部 大杉 / 鐘本)

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