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DIPROニュース

2021

6月号

2021.06.10

FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA デジタル生産準備VPS
お客様事例 株式会社ニコン 半導体装置事業部 様

半導体露光装置におけるVPS「工程機能」の活用

~VPSで開発・技術・製造をつなぎ、生産準備情報を一元的に作り込む~

お客様の事業内容

会社名

株式会社ニコン(英語表記:NIKON CORPORATION)

本社所在地

東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟

設立

1917年(大正6年)7月25日

代表者

代表取締役 兼 社長執行役員 馬立 稔和

従業員数

連結 20,190 名 / 単体 4,442 名

資本金

65,476 百万円

事業内容

光学機械器具の製造 / 販売

(2020年3月末現在)

ArF液浸スキャナーNSR-S620D
ArF液浸スキャナーNSR-S620D

事例概要

スマートフォンや家電など、さまざまな製品が小型化・高機能化され、生活の中の一部として使われています。これらの製品に欠かせない半導体の進化に大きく貢献しているのが、株式会社ニコン 半導体装置事業部様の半導体露光技術です。半導体露光装置は半導体の製造工程の要を担う装置で、nm(10億分の1m)単位の精度が求められ、「史上最も精密な機械」と言われています。同事業部様では、COLMINA デジタル生産準備VPS(以下VPS)を徹底活用することで、半導体露光装置の製品開発プロセスにおける設計変更件数の削減、製造工程における組立性改善と生産性の向上、工期の短縮を実現されました。

本稿では、具体的な取り組み事例として、①社内システムと連動させた「VPSファイル自動変換システム」の構築、②開発・技術・製造3者間による「組立検討会」の実施、③VPS工程機能を活用した工程の最適化検討と日程表の自動生成、についてご紹介します。

①社内システムと連動させた「VPSファイル自動変換システム」の構築

半導体露光装置は、1機種あたり30万点以上の部品点数となり、扱う図面が大量に存在します。

また、オリジナル図面に対して、設計変更に伴う図面登録・発行も日常的に頻繁に発生します。ニコン様ではVPSファイルへの変換作業の効率化を図るため、CADデータを管理しているPDMシステムと連動させた「VPSファイル自動変換システム」を構築されました。変換システムの概要は次の通りです。システムが出図を自動検出すると、変換リクエストデータがCADデータを管理するPDMに送信されます。PDMはCADデータをリクエストデータに基づきデータ変換領域へコピーします。コピーしたCADデータはバッチ処置でVPSデータに自動変換されます。セキュリティ強化のため、変換と同時にVPSデータプロテクト機能でVPSデータが暗号化されて利用者に公開されます。急を要する変換依頼や、出図前のモデルが必要な際はオペレーターの指示によりオンデマンド方式で変換することも可能です。

VPSファイル自動変換システム概要
VPSファイル自動変換システム概要

②開発・技術・製造3者間による「組立検討会」の実施

続いて、組立性を考慮した工程の検討や設計変更件数の削減を目的とした開発・技術・製造3者間による「組立検討会」の取り組み事例をご紹介します。組立検討会では、「今日はA部組をBに搬送する方法を考えましょう」といった議題を都度設定し、出図前のデータを用いてVPSのアニメーションから組立 / 調整手順の検討、製品 / 工具干渉のチェック、運搬 / 輸送 / 搬入方法の決定やそれらの作業性の確認などを行います。VPSでは、モデルや組立順番の入れ替え、アニメーション中での治工具を含めた干渉チェックも容易に行えるので、課題を抽出するだけでなく、課題解決の方向性もその場で議論することができます。これまでも製造側が開発側に「組立がしやすい構成にしてほしい」などのフィードバックはしていたそうですが、実際に変更してもらうまでには、時間がかかっていました。今回、組立検討会中に同じVPSアニメーションを見て課題の認識合わせをし、その場で本質的な議論ができたことで、開発側から素早いアクションがあり、製品構成の変更など積極的に実施してもらえるようになりました。

開発・技術・製造3者間による「組立検討会」の実施
開発・技術・製造3者間による「組立検討会」の実施

③VPS工程機能を活用した工程の最適化検討と日程表の自動生成

工程の最適化、工期短縮を狙いとして、同時並行作業が可能な工程の検討と日程表の作成をVPS上で実施した取り組みをご紹介します。ニコン様では、VPSの最新機能である「工程機能」を積極活用し、工程の区切りや流れの確認、工程順序の検討や並行作業の検討、作業者への工程割り振りをVPS上で実施されています。さらに、VPSに入力した各種作業情報、工程情報をExcelマクロと連携させて、各工程を担当する職場、作業人数、工期、開始日などを一覧表記する「日程表」、朝のミーティング時にその日に行う作業内容の確認資料として活用する「工程別作業概要シート」、工程ごとに安全性の確認とチェック履歴を残すための「工程別リスクチェックシート」を自動生成する仕組みを構築されました。

VPS工程機能活用の狙いとアウトプット
VPS工程機能活用の狙いとアウトプット

今後の展開

今回の組立検討や工程機能の活用といった事例は新機種への適用でしたが、次回は機種改造に対しても積極的に取り組んでいかれるとのことです。VPSを開発 / 技術 / 製造をつなぐツール、生産情報を一元的に作り込むツールとして有効活用し、その役割と活躍の場を広げていくことを順次計画されています。

COLMINA デジタル生産準備 VPS の詳細はこちら

お問い合せ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(VPSビジネス部 部長SE 西山)

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